ドラム式洗濯機購入を迷っている人のための丸わかり!

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ドラム式洗濯機を購入しようかなーと思ってネットを調べてみても、最高!時短!の絶賛記事か、メンテナンス面倒!すぐ壊れる!というアンチ記事ばっかりが目に付きます。本当のところどうなのか?メリットやデメリット、ドラム式洗濯機の中でもどういう違いがあるのか?をわかりやすく半年使った経験からわかりやすく解説します!

サクッとわかるドラム式と縦型の違い

洗い方

ドラム式と縦型の大きな違いは洗濯ドラムが横か縦になっているかです。よく、縦型は水洗い、ドラム式は叩き洗いと言われますがわかりやすくいうと、縦型はバケツに水貯めて洗う感じ、ドラム式は斜めの板にぬれた洗濯物を叩きつけて洗うようなイメージです。

後者の方が衣類に悪そうですが、実際にはドラム式の方が衣類に優しい。その反面、縦型の方がたっぷりの水で洗えるため洗浄力が強いと言われています。

節水

なみなみバケツに水をためる縦型と、上から流しながら洗うドラム式では圧倒的にドラム式の方が節水になります。ただ、水道代自体かなり安いこともあってものすごく大きく変化があるわけではありません。毎日洗濯をする家でも、ドラム式と縦型で年間水道代の違いが1,000円~2,000円ぐらいと言われています。価格差が10万円ぐらいあることを考えると、節水効果で投資を回収することは難しいと思った方が良いでしょう。節水だからといってドラム式を選ぶのはNG。

乾燥

乾燥機能はドラム式の最大のメリットと言えるでしょう。コインランドリーの洗濯機の小さくなったやつが家にあると思ったらめちゃくちゃ便利だと思いませんか?縦型で乾燥機能がついているものもありますが、実用的ではありません。乾燥したかったらドラム式を選ぶしかないのです

ここで気になる電気代ですが、洗濯~乾燥で高級機種だと概ね900Wh程度、25円ぐらいですね。安い機種だと1,600Wh程度、43円ぐらいになります。Panasonicはヒートポンプ機なら900WhぐらいですがCuble等のヒーター機だと1900Whぐらいと大きな差があります。シャープも同じぐらい。一方日立は全機種ヒーターなんですが900Wh程度とヒートポンプ機なみに電気代がお安くなっています。

乾燥については縦型はほぼ役に立たないので乾燥機能が大事ならドラム式を選びましょう。

ドラム式は本当に時短、手間の削減になるのか?

ドラム式を購入した人は、総じて手間が減った!時短になった!と言いますが実際のところどうなんでしょうか?こういう話、大抵良い部分だけが誇張されていてデメリットが語られていないのが常です。実際、ドラム式もデメリット故に手間が増えることがあるので、その点をフォーカスしてみましょう。

乾燥できない洗濯物の存在が手間を増やす

特にヒートポンプ機では低温乾燥で衣類が縮みにくいといわれていますが、特にニット類など乾燥機にかけると縮んでしまう衣類はあります。そういった衣類は、1.洗濯だけして取り出した後乾燥する、2.乾燥したくない洗濯物だけまとめておいて別に洗う。のどちらかで処理する必要があります。縦型の場合は洗って→干す工程は全洗濯物で一緒だったので、仕分けする必要が出ると手間が増えることになります。つまり、乾燥できない(したくない)洗濯物が多ければ多いほどドラム式のメリットはなくなっていきます。

外干し派には全く不要

洗濯物は太陽光で乾かしたい!って言う人には全く向いてないのがドラム式。洗浄力は縦型の方が上なので、節水効果での投資回収が難しいことを考えると乾燥機能を利用しないなら縦型の方がいいでしょう。雨の日だけ…という場合も、浴室乾燥機の方がしわにならないですしどんな洗濯物でも干せるので日常的に乾燥機能を利用するつもりじゃないなら洗浄力で勝る縦型の方が総合的に見て満足度が高そうです。ちなみに、電気式の浴室乾燥機を頻繁に使っている人には除湿機購入が大変おすすめです。

 

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時短するには工夫が必要

大体洗濯って30~40分ぐらいで洗濯が終わりますよね、縦型の場合はスイッチいれて40分待って10分ぐらいで干しての時間が拘束されていました。例えタイマーをかけても終わったときにすぐ干さないと臭い臭いなるわけです。

一方ドラム式はスイッチポンで乾燥まで全部終わるので、拘束時間はありません。これが時短と言われる理由ですね。ただ、洗濯~乾燥時間は2~3時間はかかりますので実際に洗濯機が回ってる時間が伸びてることには注意が必要です。洗濯中気になって目が離せない人にとっては時短にはならないので気をつけてください。

洗剤自動投入機能は大事!

満足度の高い機能として、洗剤自動投入があります。デカいタンクにつめ替え用の液体洗剤を全量投入しておいて、勝手に洗濯機が適量入れてくれる機能です。しっかり洗剤メーカー/ブランドによって量を調整する機能もあるのでいろんな濃度の液体洗剤が使えます。もちろん、横に柔軟剤のタンクもあるのでこれも勝手に投入してくれます。いちいち洗濯の度に考えて洗剤を投入する手間が省けるので、これこそ手間の削減機能ですね。各社高級ラインにしかついていない場合が多いのですが、数万円の差なら絶対付いているモデルを買った方が良いです。

大量洗濯する人に向いていない気がする

思うにドラム式洗濯機で満足度の高い人は、もとからそこまで洗濯の量が多くない人なのではないかと感じました。週に2~3回ぐらいしか洗濯をしない場合、もとから洗濯はたまに発生するめんどくさい家事です。これが乾燥機によって一手間減ると、「ドラム式最高!」となります。

ところが、1日2回、3回とかなり頻繁に洗濯をする家庭の場合、まず乾燥機を使える容量に限界があることが最初のハードルになります。大抵のドラム式洗濯機は洗濯11kg、乾燥6kgまで程度の制限があります。今まで10kgの洗濯機で2回洗濯していた場合、乾燥機を使うには3回に増やさないといけません。また、洗濯物の量が多ければ多いほど乾燥機にかけられない洗濯物も増えるため、分別の手間が増えてしまいます。

また、乾燥容量限界近くで乾燥するとどうしてもシワが増えるため、3~4㎏ぐらいが適している気がします。なので余計に大量に洗う人には向いてない洗濯機になりますね。

となると、2,3世代の大家族での大量洗濯よりは、夫婦共働きのDINKS家庭の方が満足度が高くなるように思います。

ドラム式はうるさいのか?

うるさいかうるさくないかと聞かれたら、うるさいです。ワンルームで使うものではないですね。最低でもドア1枚、できれば生活空間からはドア2枚離したい家電です。

ドラム式はメンテナンスが面倒って本当?

よく、ドラム式はお手入れが面倒だったりよく壊れたりするという噂は本当でしょうか?お手入れや故障の頻度などについて解説します。

手入れの手間

特に初期のドラム式はホコリの処理などが適当で、中にホコリが溜まって乾燥効率が激落ちするといったことがありました。最新機種ではそのあたりが改良され、数カ所のフィルタをたまに掃除すれば大丈夫ぐらいになっています。また、ヒートポンプのフィンを自動洗浄したり、フィルタを自動清掃したりする機能が付いている機種もあります。

ただ、縦型と比べるとどうしても掃除しなければいけない箇所は増えているので、その点では手間が増えていると言えるでしょう。

また、乾燥機能を利用するとどうしても綿埃が発生してしまいますし、それを全部下水に流すわけにもいかないのでどこかでホコリを取る手間が発生してしまうのは仕方ないですね。

壊れやすいのか?

壊れやすいかと言われると、パーツが増えているのでどこかが故障する可能性は上がっていると言えるでしょう。縦型は洗濯槽を回すだけの機能ですが、ドラム式は乾燥機能が追加されているためヒーター/ヒートポンプ、ファンなどのパーツが増えています。会社のコピー機が定期的に詰まったりしてメンテナンスが必要なのと同様に、ドラム式洗濯機も10年使おうとするとメンテナンスが必要にはなると考えられます。大抵のお店で5年保証がつけられますので、1万円~2万円程度かかりますが絶対に加入した方がいいですね。特にヒートポンプは耐久性の面で問題があり、10年使おうとすると交換コストがかかる場合があります。ヒーターの方がシンプルなので壊れにくいことを考えると、多少電気代が増えても良いからヒーターを選ぶという選択肢もアリです。

縦型は10年使っても故障しないこともあるでしょう。実家の洗濯機は20年現役です。しかし、ドラム式で1日1回とかの頻度で使うと結構故障が出てくるのではないかと思います。まだまだ新しい分野の製品でもありますし、そのあたりは妥協して使うしかないでしょう。

どれぐらい洋服は縮むの?

ワンサイズは余裕で縮みます。なので、今までユニクロでMサイズを買っていたのですが、Lサイズを買うようになりました。買ってすぐ洗濯したら実質Mサイズになるので問題ないです。ただ、スウェットのパンツなどは丈が縮んでしまうのでいくらワンサイズ上を買ってもこればっかりはどうしようもありません。部屋着なので短いまま履いています。

また、綿のシャツなどはあまり縮みが目立たない気がします。一番気になるのはチノパンなどのズボン類ですね。ウェストが目に見えてきつくなると思います。ただ、ストレッチ系の素材であれば縮んでも履いてりゃもとに戻るので最近は気にせずガンガン乾燥にかけてます。

ニットなどのガチの衣類はさすがに乾燥にかける気にならないので、通常の選択前に乾燥なしの洗濯をして、そのあと洗濯乾燥をしています。いずれにせよ、乾燥機能は細かいことを気にする人には向いてないです。縮んでもいいやぐらいのつもりで使うのが良いでしょう

家や洗面所が広くないとダメ?

最近のドラム式は幅についてはかなり改善されていて、57cm四方ぐらいの防水パンなら、左右数センチ空いてれば収まるようになっており、排水ホースも直下に出すこともできます。あとは防水パンの位置によって洗濯機の方向を変えるスペースが必要になります。この辺、心配であれば購入前に電気店の人に相談した方がいいです。また水栓の高さに注意が必要で、大抵のドラム式洗濯機は高さが1mちょっとあるので120cm(しかも床からじゃなくて防水パンの足の高さから)ぐらいのところに水栓がないと引っかかってしまう場合が多いようです。このような水栓の方向を変えるアダプタもあるので、購入の際は検討してみましょう。

 

 

運んできてくれたヤマトの方に聞いたところ、買ってはみたものの家に入らない人が結構いるようで、泣く泣く返品になるケースも少なくないみたいです。事前にサイズをよく見て購入する必要があります。

総合的に見た向いてる人、向いてない人

ドラム式が向いてる人

  • 都心住まいやマンション住まいで天日干しの頻度が低く浴室乾燥などを多用している
  • 衣類の傷みや縮みにわりと無頓着
  • 電気代は多少かかってもいいので便利に暮らしたい

ドラム式が向いてない人

  • 洗濯物は絶対天日干し派
  • ニット類など乾燥できない衣類を多く好む
  • 機械のお手入れは極力したくない
  • 電気代を節約したい
  • 1日2,3回洗濯したい

乾燥機能をいかにエンジョイできるかにドラム式洗濯機の満足度はかかっているといっても過言ではありません。

ドラム式洗濯機のメーカー比較

メーカー比較をやり始めるとキリが無いので、ここは絞っていきましょう。まず、前提として安いラインのドラム式は洗剤自動投入がなかったり、電気代が高かったりとあまり意味がありません。ドラム式を選ぶなら15万~の高めの機種を狙いましょう。各メーカーごとの特徴をまとめてみました。

Panasonic

言わずと知れた家電の王者、スマホ連携やナノイーなど、高級機種は機能も豊富ですが実勢価格25万~程度とかなり高価なのも特徴。なんといってもヒートポンプで電気代がお得という触れ込みですが、実は日立のヒートリサイクルと比べると洗濯~乾燥工程で消費電力があまり変わらないという実情も。

ヒートポンプはよく壊れるようなので5年保証は必須。しかし乾燥はヒートポンプの低温乾燥のおかげで縮みは少なそうな面も。ただししわの取れ具合では日立に一歩及ばない模様(特に5~6kgの限界容量時)。洗濯はなんといっても温水洗濯ができるのが最大のメリット。酸素系漂白剤の効果を最大化できますし、通常の洗濯にも絶対有利。乾燥よりも洗浄機能を重視する人向け。電気代気にせずバシバシ使っちゃいましょう。

また、おしゃれなCubleというシリーズがあり、スリムで見た目いいのですが全機種ヒーター式で電気代が倍ぐらいかかるので注意しましょう。

日立

モーターと言えば日立という意味不明の売り文句がありますが、どうなんでしょう?Panasonicと比べると5万円~10万円ぐらい安いのもメリット。これは恐らくヒートポンプではなくヒーター式だからと思われます。しかし謎のヒートリサイクル機構によりPanasonicのヒートポンプ機と消費電力があまり変わらないという不思議。

乾燥はヒートポンプに比べると高温なので縮みのリスクはあります。しかし風アイロン機能のしわ取りはPanasonicを超えるという評判。完全ヒータータイプよりも温風温度は若干低いそうで、そこまで縮みを心配しなくてもいいかもしれません。乾燥機能を重視するなら日立がいいのではないでしょうか。ただし、Panasonicにある温水洗浄はなく、温水を吹き付けてちょっと温めるだけの機能が付いています。

日立のドラム式は臭う?

よく、日立は臭いという評判を耳にします。これは本当に間違った悪評だと思っていて(別に擁護してるわけじゃないですが)、実際には乾燥で回収した熱を配水管に放出→トラップ(下水の匂いが上がらないようにする水のバリア)の水が蒸発→換気扇などを回していると負圧で下水から臭いが上がる→臭いとなるわけです。下水に排気しない水冷モードというのがあるので、これにすれば解決します。また、2018年以降の機種は空冷モードでもトラップに水を貯める機構があるので臭い問題が解決しているそうです。

水冷モードで解決しないというクチコミを耳にしますが、これはもう意味がわからなくて、トラップの水を飛ばさないなら前の洗濯機と同じ状態ですので、こうなると前から臭かったのでは?としか思えません。基本的に換気扇などの強制排気機構を回した状態で大抵の家は負圧(家の中の気圧が低い状態)になります。そこで換気口などから外気が入ってくるわけですね。トラップの水が無くなって配水管と部屋の空気がイケイケな状態になると、気圧の低い家に向かって配水管から吸気されてしまい臭いが入ってきます。このメカニズムを理解すれば日立が臭いという評判はおかしいのでは?とわかるはずです。

ドラム式買うなら日立かパナと言われるように、この2メーカーが機能も充実してそこまで失敗はないんじゃないかと思います。

シャープ

シャープの最新機種は蓋が下まで伸びており、開閉の際に前にものを置けないというとんでもないデメリットがあります。別に前にものなんか置かないから大丈夫!という人はいいのですが、そこは最初に注意しておきましょう。ちなみにうちは洗濯機のまえに除湿機を置いてるのでシャープは対象外でした。

乾燥ダクトに水を流してホコリを落としたり、フィルタを自動お掃除してくれる機能が魅力的です。このあたり、毎回掃除が推奨されている機種もあるので自動お掃除機能はいいですね。また、乾燥もヒートポンプ+ヒーターのハイブリッドタイプがあるので、ふんわり感は一番いいかもしれません。ただ、しわについては日立に劣るようです。

東芝

東芝は洗浄力が魅力と言われていますが、温水洗浄機能がない部分が気になります。また、比較サイトを見ても乾燥性能に結構不満がある人が多いのでドラム式として積極的に選んでいくメーカーでは無いような気がします。

またヒートポンプユニットが下にあるためメンテナンス性が悪いのがデメリットです。Panasonicのヒートポンプは上部にあるのでわりと掃除がしやすいのですが、シャープ、東芝はユニットの掃除がユーザーではほぼ難しいのではないでしょうか。故障率の高いパーツなのでPanasonicが上部に付けているのは理由があるんでしょう。

おすすめは?

上でも書いてますが、迷ったらパナか日立と言われるのがドラム式洗濯機です。高いですけどどっちかにしとけば大丈夫です。ただ、特に乾燥機能については家庭用で限界がありますので、なんでも乾くと思うと期待外れになります。特に洗濯容量が11kgで乾燥容量は6kgといった具合に乾燥はあまり一気にできませんし、実際6kg乾燥したときと3kg乾燥したときでしわの伸びが全然違います。乾燥重視の人はまとめてドンよりもこまめに少量ずつ洗濯する方が乾燥の満足度は高いと思います。

やっぱり乾燥!多少縮んでも良いからできるだけしわ無く乾燥したい!という方は日立がおすすめです。今なら2018年モデルの最上位機が21万円ぐらいです。最新機種とはスマホ連携がないぐらいの違いになっています。

Panasonicでしたら、これもスマホ、ナノイーなど全部乗せの最上位機がおすすめ。なんといってもPanasonicは温水洗浄です。温度設定もできますしドラムを温めるので効果がかなり高いです。洗浄ならPanasonicですね。

というわけで今回はドラム式洗濯機について深掘りしてみました。

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