メタルギアソリッドの新作が出る度にPSハードを買い換えてきた皆さん、お疲れ様です。というわけでめでたくトロコンしたのでデスストの魅力などをレビューしておきます。
デスストランディングを一言で表すなら?
デスストを一言で言うなら、承認欲求が究極に満たされるお使いゲームです。おつかいゲーと悪い評価をされる場合がありますが、お前それだったらゴーストリコンブレイクポイントだってお使いだろうがボケ!ドラクエだってGrand Theft Autoだって全部おつかいですよ。お使いの何が悪い!
で、その中でもデスストの中毒性の高い理由はおそらく承認欲求だと思います。デスストは荷物を配送するといいねがもらえる。このいいねがめっちゃ嬉しいんですよね!で、各配送センターには個性的なディスパッチャーがいて、その人たちが、「サムありがとう!」ってメールを送ってくるわけです。このメールがまた面白い。ディスパッチャーのサム愛が半端なくてプレイヤーキャラクター=サムへの感情移入がすごくスムーズにできるんです。サムが褒められてるんじゃ無くて自分が褒められてる気分になってとっても気分がいい。
感情移入ができたら、もうお使いが苦にならないんですよ。とにかく続けてしまう。そんな魅力がデスストにはあるんですね。
そしてもう一つ、オンライン要素の絶妙さがあります。直接一緒にCOOP戦できたりするわけではないのですが、誰かが建てた建物が、ゆるく自分の世界にある。自分の建てた建物も、ゆるく他人の世界に存在している。それがいいねでつながっているわけです。自分の建てた建物にいいねがつく、この気持ちよさはやみつきになります。
ところが、もちろん誰かが建てたものが全部同期されるわけじゃないのでこのチューニングが本当に絶妙だと思いました。デバッグ段階でものすごくやりこんで設定しているのだと思いますが本当に素晴らしい。ちょっと多いとそこら中ジップラインだらけになるし、少ないと面白くないし。このチューニング、おそらく建設物ごとに設定されていると思いますが本当によくできている。
メインストーリーは面白い?
メインストーリーもめっちゃ面白いです。よく小島ゲーはムービーゲーとか言われますが、そうですよ、これで終わるだろ!と思った夜中12時から結局おわらんくて3時まで寝れなかった僕が言いますがムービーゲーです(笑)ただ、この人のゲームはもう映画なんで全然退屈しないです。特にマッツ・ミケルセンさん…アツすぎる!
ネタバレしないので詳しくは書きませんが、ストーリーも重厚でよく考えられてる。イライラ系女子もいるし個性的なサブキャラクターもたくさん。特にハートマンお前だよ!心停止してんじゃねーよ!大好きです。
まぁ正直、メインストーリーは好き嫌いあると思いますが、アメリカ映画が大好きな人、アメリカのドラマが大好きな人なら楽しんで観れるんじゃないかなと思います。逆に日本のアニメとか日本のドラマが好みの人には全然ヒットしない気がしました。これやっぱりゲームじゃなくて映画なんですよね。ずっと国産ドラマばっかり見てる人がいきなりゲースロ観ても面白くないのと一緒かなと思います。
トロコンさせる魅力
僕はゲームは好きなんですがトロコンとか正直めんどくさくて、メインストーリー終わったらやめちゃうことが多いんですね。ところがデスストはトロコンまでしてしまいました。レア度1.6%ですよ。オンラインつなげてる購入者の100人に1.6人しかトロコンしてないわけです。でもなぜか続けてしまった。
本編をクリアしてもディスパッチャーはメール送ってくるし、エルダーさんは死にそうだけど頑張って生きてるしで目が離せないんですよね。そこにはやっぱり承認欲求を満たしてくれるいいねシステムとメールがあるのかなと思います。あとは国道もそうですがジップライン(笑)自由度が高すぎて整備に終わりが無く、ひたすら建ててメンテしてを延々やってしまう。今でも時間があるとジップラインメンテしてるんですが、これ結局誰か自分の建てたジップラインとか国道使ってる人がいて、その人がいいねくれて、その人たちが使ってくれるために整備してるって気持ちになるとやめられないんですよね。本当によくできてます。
トロフィーも極度に難しいものが無くて時間かかっても150時間ぐらいで終わるだろうし、Twitterみてると100時間ぐらいで終わってる人もいます。オンラインで何かしないとだめみたいなのがないので非常にやりやすいですね。
人殺しのハードルが激高い
このゲームの中でもう1つすごいなと思ったのが、人殺しのハードルです。いわゆる銃ぶっ放せる系のTPSやFPSって、大抵簡単に人殺しができて、死体なんてRAM上にあるんでそのうち消えちゃうんですよね。ところが、デスストランディングでは人を殺すと無線でめっちゃ怒られる。おまえ48時間以内にその死体燃やしに行かないとやべーことになるぞ!って怒られるわけです。アサルトライフル(実弾)やグレネードで大量殺戮も可能ですが、やったあとはまず遺体袋に一体一体しまって、それを一体一体トラックの荷台に載せる。トラックを運転して遺体焼却場へ行き燃やす。遺体焼却場がまた地域に1個しかないので非常に面倒。運転してる間荷台に死体が載ってると思うと気分の下がること下がること。しかしこれをやらないと対消滅がおきてヤバいことになるわけです。
一応仕様確認の意味もこめて十数人のミュールさんを殺めてしまい(今思えば1人で良かったのに)、一連の作業を行いましたがマジで、本当に凹みました。袋詰め作業してるときに何度リセットしようとしたことか。ここまでゲームで凹むことはそうそう無いですよ。これほどまでに他人を殺すペナルティのあるゲームはやったことないですね。
そして実はこのとき、一体ご遺体の処理を忘れてしまい、数時間して忘れた頃合いでダイハードマンからめちゃくちゃ怒られたのもすごかったです。ちゃんと死体の場所とステータスまでストレージのセーブデータに入ってるんですね。本当にすごい。マジでデバッグお疲れ様でした。
とにかくエグいので画像付きで紹介したいと思います。ゲーム内画像ですがアレな方はご遠慮ください。
幽霊アイコンが出ると死んでます。遺体袋に入れるというド直球なインタラクション。ちなみに、人を殺めるとちゃんルーもギャン泣きで速攻自家中毒になります。音楽もめっちゃダークなものになって気分が凹むので本当におすすめできません。
このように一体一体トラックへ積まなければいけません。70kgとリアルな数字。(ちなみにママーさんは55kg)
トラックを運転していくのですが、この間中ずっと音楽が暗いままです。
火葬場の専用メニュー。Cremateは火葬という意味ですね。
どうですか?ヤバいでしょ。普通デスペナルティってプレイヤーに与えられるものですが、このゲームでは人殺しのペナルティがプレイヤーに科されるのです。本当に良くできたゲームです。キャプチャ撮るためにもう一回やったのですが本当に凹みました。
分断された世界のメタファー
ゲームはそれぞれ分断された配送センターやシェルターを主人公が繋いでいき、配送案件をこなして親密度を上げることで話が進みます。シェルターやセンターにはいろんな人種、いろんな性別の人がそれぞれの世界を作っていてそれをメールで知ることができます。カイラル通信を接続すると、それによっていろんなスペシャリストが研究をシェアすることができて、それによっていろいろな成果が出てくるわけです。で、サムありがとう!ってメール送ってくるわけですね。これインターネットじゃないですか。ネットワークってホントいいものだなって感じられるゲームでもあるわけです。
それとともに、特に今の現実の世の中はいろんな人が個に籠もってしまい、こんなにSNSなどでつながってる世界になったのに逆に分断が進んでるんじゃないかというメッセージもほどよく感じられるのがいいですね。
というわけで
そんなわけでデスストレビューを書いてみましたが、本当に面白いゲームです。でも人を選ぶのでダウンロードじゃなくてディスクでの購入をお勧めします(笑)
CoDみたいなストーリー性の高い一本道シューティングが好きな人だと結構厳しいかなー。グラセフを延々できる人とかには向いてると思います。グラセフよりも、レッド・デッド・リデンプションですかね。